原点回帰といいますか。靴作りを花田老師から学んでいた頃は工業ミシンでアッパーを縫う以外を手で縫う十分仕立てが当然(というかそれしか許されてなかった)でした。靴以外のたとえば衣服などにおいても源流いわゆるオリジナルに萌える嗜好の私達にとって、製靴法の始祖のような総手縫総手製の製法を志すのは当たり前で師匠の元で出逢うのは必然だったのかもと11年前若しくは靴を生業にしようと思い立った時の心持ちを度々おもいだします。急な語り、恐縮です。
以前にブログなどで触れていた2色のヴァケッタレザーで其々のトシオを仕立てました。想像以上に反響があって嬉しい誤算というか、偏愛をカタチにして共有する悦びを再確認できました。ご興味持ってくださった皆様ありがとうございます。3年前から独自性を模索していたソールやウェルトといった底周りのビルドアップにも着手していて、扱っているレザーの迫力をより際立たせつつ調和する理想の具合に近付いてきました。出し縫いをお願いしている職人の山林氏も今年傘寿やし。試行錯誤しながら頂を目指します。あと発表はまだ遠そうですがそのうちフルハンドモデルの新型ヤりますので楽しみにしていてください。
昨日からふたりとも履き下ろしましたが、見た目も機能も三段階くらい完成度が増してる。厨二病っぽく言ってるけどこれ本当なの。因みにヴァケッタのレッドとグレイは其々1足ずつ製作可能ですし、同仕様も既存型に実装可能ですからご興味ある方は御盆期間にお越しくださいね。
竜崇