「仕込み」

革靴は大きく分けて、外層4つと内層3つを
合わせた7層が重なりあって完成します。
表から順に①アッパー②トウパフ.カウンター
③ライニング④インソール⑤ウェルト
⑥アウトソール⑦ヒール.リフトの7つです。

底付けとは文字通り、④〜⑦の底周りを
成型する工程の総称でまず靴の背骨となる
④を大きな革から一足づつ裁断と含水して
釘とゴムで木型に固定し数日間寝かせます。

木型底面の凹凸をインソールに読み込ませる
既成靴ではほぼやらないこの一手間は、
良い履き心地を生み出す為に欠かせません。

癖付いて水気が取れたら革包丁を使って
インソールに掬い縫いの溝を拵えます。

「釣り込み」

釣り込みという工程は、
「裁断」と「縫製」を経て
半立体になった革の集まりを
自立する靴へ変容させる作業です。

①②③をワニという工具で引っ張り、
釘で④へ打ち留めてを一周繰り返すと
急に靴っぽくなるのが革靴の面白い瞬間。

長い年月を履ける革靴かどうかは
釣り込みの良し悪しで左右されるので
こちらもとても大事な工程の一つです。